EIP型グループウェアINSUITE®v.3.0
「働き方」に直結するインタフェース、
スマートモバイル対応の強化

ユーザにとって非常に親密なものであり、「働き方」に直結するインタフェース、スマートモバイル対応の強化


前バージョンではiPhone,WindowsMobile,Blackberry Boldでモバイルメニューを使えるようにしたのですが、今回はその可能性を広げ、「スマートモバイルらしい使い心地」にひたすらこだわるAppleのiOS(iPhone、iPad、iPodtouchなど)への対応を進化させました。

「スーパーブロードバンド」、「クラウド」、そして「わかりやすい、よりグラフィカルなインタフェース」が整い、本当の意味で異なるインタフェースを手に入れることになる。今後はアンドロイド、スマートパッドなどへ展開していく予定です。

■ユーザの「利用シーン」を語り合い、共有することから新たに始めた開発プロジェクト

全く新しいデバイス、全く新しい見え方、ユーザ・エクスペリエンス…
登場から10年を迎え多くのユーザ様を抱えるEIP型グループウェア「INSUITE®(インスイート)」として久々に「まっさらに、一から考える」プロジェクト、かかわるすべてのエンジニアにとって本当にわくわくする時間でした。
そして、そのわくわく感は、機能や技術のリサーチではなく、基本コンセプトとして「ユーザはどんな人で、どんなシーンでスマートフォンを使うんだろう?」をディスカッションする熱い合宿からスタートを切ったことでさらに高まりました。

プロジェクト中、デザイン、機能、使い心地、…何か迷ったら全員が、「それは外出先の隙間時間で…」と振り返るようになりました。


■ビジネス・コックピットを携帯する(ポータルを持ち運ぶ)ことへのこだわり


モバイルユースでも『フルメニューであること』は、シンプルな携帯電話時代からの私たちのこだわりです。
細い通信回線で表現できるコンテンツに制約はありましたが、アクセスキーをうまく使い、ユーザの操作を極力減らす工夫を凝らしました。表現は違いますが、思いはスマートフォンにつながっている気がしますね。

外出先だからとメニューを絞ることがカンタンにはならない。
むしろ、必要な情報へのアクセスを阻害することではないかと思うのです。見え方はシンプルかもしれないけれど、メールやスケジュールだけでなく、新着レポートもワークフロー承認も、通達も、急ぎのものはすべて見たい。必要な判断をロケーション・フリーにリアルタイムで行いたい。

一方で、利用シーンを軸に検討を進めていくと、PCポータルをひたすら忠実に再現することからは明らかに離れていきます。"不急なもの"を排除し、きわめてシンプルに、「新着」を取り上げることにフォーカスする。

INSUITE®のPCポータルにはRSSを用いてグループウェア機能の一つであるライブラリ(文書管理)の新着コンテンツを集約してみせる「統合クリッピング」という機能があります。時間に余裕のあるときに斜め読みしながら、気になる組織・人の動き(空気)を読むにはぴったりの機能です。ただし、前述の「隙間時間で…」には相応しくない、検討を重ねた上でやはりスマートフォンメニューにも加えないことにしました。


■ユーザにとって心地よい速さとは

『速さ』についても、何度もリフレッシュ(読み込み)で通信負荷や待ち時間を作らないi/oを心がける一方で、ユーザの動線・手順に沿って先読みしておく。画面遷移を極力せずに目的にリーチする。

・・・言うのは簡単なんですけどね(苦笑)。

今回はエンジニアもiPhoneを使い倒しました。INSUITE®だけでなくそもそもiPhoneのアプリをずいぶん見ました。展開の速度やデザイン、ちょっとしたボタンのデザインの違いなどにも目が行きました。

通信は速くなってきているのですが、汎用である3Gは(場所にもよりますが)それほどでもない。その現実を踏まえて考えなくてはならない。あくまでエンタープライズ製品であるINSUITE®は、それを考慮した創りをすべきですからね。今までのWebアプリは入力したデータと表示は一致することが一般的でしたが、今回の「一覧系」の表示では、「非同期処理」を行っています。
キャッシュを有効に使って、メールやスケジュールなどでユーザの動線の次を予測してデータを取り込んでおくのです。裏側で明細を取り込んでいるので、ユーザが明細に遷移したときにはストレスなくすぐ表示できます。

また、開発の中で指摘された、「最速であることが必ずしも人に心地よい速さにはならない!」という指摘は、ちょっとしたカルチャーショックでしたね。
画面遷移(のアニメーション)は、技術的にはミリセック単位で調整し、もっと早く切り替えることができるのですが、ユーザが次のメニューを自然に"認識できる体感速度"にしたい。仕様が上がった後も最後まで調整を重ねました。

■情報のデザイン>見た目のデザイン

改めて言うまでもないことなのですが、PC画面と違ってスマートフォンは表示画面が狭い。
そこで・・・どんな項目を出すか?もっとも前面に大きく出すのは?畳んでおくものは?などについて本当に喧々諤々でした。

デザイナーとしては、今回は「情報のデザイン」に一番パワーを使った気がしています。

その情報をもっともストレートに伝えるために文字間隔、バランス、記号デザインなどを決めていく。メールの一覧上で「差出人」をキーにしよう、と決まるまでずいぶんかかりましたからね。


■Webメーラ唯一の「多階層フォルダ」の再現と「よく使うフォルダ」表示

モバイル機能として、非常に重要なメール。
今回INSUITE®では、Webメーラとしておそらく初の「多階層フォルダ」をスマートフォン上でも再現しました。

INSUITE®のWebメーラを使いなれているユーザは、クライアントメーラのように、独自フォルダ+フィルタ機能で自分なりの整理をされていることが多いのです。それをスマートフォン上でも尊重したかった。

また、多くのフォルダをすべて展開し、スクロール表示する一方でユーザのアクセス状況を保持しておいて「よく使うフォルダ」をまとめて見せる表現も加えました。
僕自身は、この「よく使う」だけあればいいような気がするほどです。(笑)

■その月の「忙しさ」を直感的に表現する

スマートフォンの月間表示には、スケジュールの数をプロットして、「忙しさ」を感覚的に表現しています。
(ただし、エリアの制約上10個以上の登録を行っても9個までしか表現できません。)
また、登録されている「予定」の違いもデザインで分けて表現しました。

お客様先で、「次のミーティングはいつにしましょうか?」と調整することがありますよね?
この月間表示を見てもらえれば、この辺があいているな、ということがすぐわかります。また、1日表示では、時間の重複しているものをマーキングしています。複雑にならずに、でも時間が重複していることを認識した上で調整するかどうか判断してもらいたい、と思っているからです。


■Enterprise製品だからこその「先送り」

冒頭にあった通り、本当に新しい取り組みでプロジェクトが進みました。制約に縛られずに自由に考える。そのため、基準も並行して形成されていく感じでした。

フレームワーク自体も手探りで詰めていった感じです。
技術研究(R&D)→実用化(製品開発)と段階を追って進めるべきなのですが、ある意味渾然となって進んでいた。

非同期の処理など根幹の要素の本当の良さをしっかりつかめたのは中盤以降だったかもしれません。でもそこから、見た目の美しさを支える"実用に足る"機能に追い上げたつもりですが、その観点でいくつか盛り込むことをあきらめたものもあります。

たとえば、iPadに代表されるスマートパッド系固有の画面や動きですね。iPhoneと共有できる部分もありますが、使い心地、操作感が違うし、何よりあの画面の大きさだからこそできることを考えれば、利用シーンも広がるはず。シーンをリセットして考えるところから始めたいと思っています。
まだまだこれからやりたいことがある。EIP型グループウェア「INSUITE®(インスイート)」の次バージョンにも期待してください。