今すぐできる!目標を達成するKPI共有のコツ! KPIの達成度はチームで共有してこそ意味がある
全社で、多くのコストと時間を割いて作ったKPI達成度を共有する資料、ほとんど見られることなくシュレッダー行きという状況に陥っていませんか?
大きな組織であれば、KPIを資料化するのが主な業務というチームもあるほどに存在感を増しているKPI。せっかく作成したKPI資料も、チームで共有して、最終目標を達成するための過程としてKPIをとらえ、行動につながらなければ意味がありません。今回は、ポータルを活用してチーム内で効率的に、そして効果的にKPIを共有する方法をご紹介します。
活用されないKPI資料の作成が私の業務
本社で営業企画を担当しているSさん。毎朝1時間かけて、各営業マンの日報を確認し、訪問件数や架電件数、売上などの指標をひとつの資料にまとめています。毎週月曜日に開かれる営業会議の議題にもなるため、前週の数値をまとめて資料化するという週次の業務もあります。
この資料、毎週の営業会議でざっと内容確認することになっています。細かなデータが載っている資料にも関わらず、実際に確認されるのは売上の部分だけ。内容が細かすぎるため、だれも詳細な部分まで目を通しません。
資料は、営業部門に所属している社員ならだれでもアクセス可能な場所に保存してあり、定期的にメールで更新を知らせているにも関わらず、ほとんど活用されていないようです。しかし、だれも見ないからといって、資料の作成をやめようと言いだすこともできません。Sさんとしてはなんとかして、このKPI資料を活用して、売上を増やす施策のひとつにしたいと考えています
活用したくなるKPIとは?
KPIとは、ご存じのとおりKey Performance Indicatorの略で、最終的な目標を達成するための過程における行動を指標化したものです。
KPIで重要なのは、達成することで最終的な目標をクリアできるように設計されていることです。いくらKPIを達成しても最終目標をクリアできないのであれば、だれも行動しようとは思わないでしょう。
活用されるためのKPI共有法
毎日1時間もかけて、活用されないKPI資料を作成していたSさん。なんとか活用される資料にしたいと思い、まずは「営業マンに見てもらう」ことを目標に、毎朝営業マンが確認する
ポータルにKPIを掲載してみました。本当は、数十にのぼる、すべてのKPIを載せたかったのですが、全部載せてしまうと見てもらえなくなると考え、各営業マンの行動につながりやすいKPIである「訪問件数」だけを掲載してみました。すると効果てきめん!訪問件数がそれまでの1.3倍に増加したのです。
ポータルは業務を行うために必ず見る場所なので、だれもが無意識のうちに訪れます。
毎日見る場所に、行動に結びつきやすいKPIを掲載したことで、営業マンの行動を促す効果があったのです。
KPI集計作業も楽に
Sさんの集計作業も楽になりました。「SmartDB®」のバインダから、自動的に営業マンごとの訪問件数を集計し、グラフ化するようにしました。これまで手作業で行っていた業務が自動的に集計されるようになり、朝の作業が劇的に楽になりました。
KPIの見せ方で組織の行動に傾斜をつける
一方で「訪問件数」だけを増やそうとするあまり、意味のない訪問をむやみに増やす営業マンが増えてきました。
これは問題と考えたSさん。そこで、チームごとの最終目標である「売上」も「訪問件数」と同じグラフに入れて掲載するようにしました。表示する内容を工夫することで「訪問件数」と「売上」が比例の関係にあることがわかるようになり、その結果「売上」を伸ばすための「訪問」が、確実に増えてきました。
KPIの共有の仕方を工夫するだけで、組織の行動に傾斜をつけることができるとわかったSさんは、さらにKPIの見せ方を工夫することにしました。
最終目標を達成したくなるKPIの見せ方
Sさんは、さらに工夫を重ね、
今の実績から最終目標を達成するために必要となる未来の数値も、月ごとに分解してグラフに入れてみるようにしました。期末までに達成すべき数値が、実績に応じて具体的に変化し、来月達成すべき数値がわかりやすくなったことで、営業マンの行動にも変化がみられるようになってきました。さらに、6ヵ月先までの数値を見せるより、最終目標の達成に向けて、まずは来月に達成しなければならない数値を見せるほうが、営業マンの具体的な行動に結びつくことがわかりました。
Sさんは、これからもKPIの見せ方を工夫することで、組織を動かしていきたいと考えています。
KPIなどの数値を効果的に共有することは、組織を動かす原動力となります。「INSUITE®」のポータルを活用して、効果的にKPIを共有、組織の行動に傾斜をつけて、目標達成に近づけてみませんか?